AI Coding.Infoというサイトを2025年7月から運営しています。
これは、Claude CodeやGemini、あるいはCodexなど、AI Coding Agentに関する利用動向をGithubのリポジトリの情報から定点観測するサイトです。 AI Coding Agentの利用の判定として、以下のような条件で毎日調査を行っています。
https://qiita.com/kotauchisunsun/items/e294d2cf419c46c02046
https://qiita.com/kotauchisunsun/items/5e5244fdabf577d7c879
https://qiita.com/kotauchisunsun/items/a1e06dd590f945ae09ef
https://qiita.com/kotauchisunsun/items/092784402a36d5705853
11月末のAI Coding Agentのリポジトリ利用率は4.8%で、前回の4.3%から0.6%ポイント増加です。 先月のレポートでは、この利用率の推移について説明しました。

前回の記事では、プログラミング言語全体ではAI Coding Agentの使用率は13%程度で頭打ちとなるだろう と予測しました。その中では、
というモデル式で利用率をフィッティングすると、
K = 1.2862e-01
A = 5.0299e+00
B = 7.5901e-03
決定係数 (R^2) = 0.9534
平均二乗誤差 (MSE) = 0.0000
二乗平均平方根誤差 (RMSE) = 0.0014
という値になりました。元の式をtに関して微分すると、
もう一度tに関して微分すると、
となります。これの変曲点を求めるために左辺=0としてtに関して解くと、
となります。の時のyの傾きを求めると、
以前の式では1日当たりで計算していたので、月換算にすると30をかけます。そうすると
となります。こう考えるとプログラミング言語全体のAI Coding Agent利用率の伸びは1か月あたり約0.73%未満と分かります。 そのように考えると、今回、1ヵ月で利用率が0.6%伸びている。というのは、割と想定の範囲内である。 ということになります。
https://ai-coding.info/ja/agents
プロダクト別のシェアは以下のようになっています。
| 順位 | 製品名 | シェア率 |
|---|---|---|
| 1位 | Claude Code | 28.6 % |
| 2位 | Copilot Agent | 26.8 % |
| 3位 | Codex CLI | 22.5 % |
| 4位 | Cursor | 11.6 % |
| 5位 | Gemini CLI | 6.5 % |
先月もそうでしたが、Codex CLIのシェアがジワリと増えている感じています。実は、Gemini CLIに関しては、それほど大きな増減がありません。CursorやClaudeCodeに関してはシェアを大きく落としている印象があります。(Cursorは、実はAGNETS.mdに対応しているので、本当にシェアが落ちているか。とまで言い切ってよいかは微妙です) この構図をどう見るか。ですが、ClaudeCodeはAGENTS.mdに対応していません。これはツールの乗り換えを防ぐ防波堤的な役割をしていると思っています。しかし、それでもなお、流出が進んでいるのではないか。と思っています。Codex CLIなど、AGENTS.mdがClaudeCodeのシェアを食っているような印象があり、一方でGithub Copilotは、VSCode標準の強さもあり、シェアが下がりにくい構図になっているのではないか。もしかしたら、ClaudeCode V.S. AGENTS.md(Codex CLI)がシェア争いをしている中、流出の少ないGithub Copilotがシェア率1位に来る未来も若干見えるな。という気持ちがあります。

https://ai-coding.info/ja/agents
一番AI Coding Agentが利用されているプログラミング言語は「TypeScript」、2番目が「Python」、3番目が「Rust」です。 ここに関しては傾向はほぼ変わりません。 2軍としては、Go,C#,Kotlin,Rubyあたりです。この辺りは、数か月順位が入れ替わり立ち代わりしていました。ただ、今月に関して言うと、Goが意外とRustに追い付いてきた。という感じがあります。

https://ai-coding.info/ja/agents
今まで、GoではあまりAI Coding Agentが使えないのではないかといったことも書いてきました。その原因はCNCF関連のリポジトリの利用が少ないからではないか。といったことを以前書いていましたが、今見てみると、そのようなインフラ分野でも利用が進んでいるように思います。
たとえば、helmではAGENTS.mdの採用があります。
vittessではCLAUDE.md、AGENTS.mdの採用があります。
https://github.com/vitessio/vitess
最近、ちょいちょいと大規模MySQLの文脈で聞くTiDBもAGENTS.md、CLAUDE.md、GithubCopilotの設定が見られます。
https://github.com/pingcap/tidb
https://ai-coding.info/ja/languages/go
12月1日現在の総AI Coding Agentリポジトリ利用数は619となりました。前回は511件だったので、108件の増加となっています。ただし、少し趣が違うかな。という認識があります。

実は、前章でAI Coding Agentの利用率は4.8%と書きました。このとき、サービス内ではリポジトリ数も同時に出しているのですが、AI Coding Agentの利用率換算でのリポジトリ数は431です。実は、上記の619とずれています。 これは、若干ややこしい集計ルールの差です。例を挙げると分かると思います
| リポジトリ | Claude Code | Github Copilot | Codex CLI |
|---|---|---|---|
| A | × | × | × |
| B | 〇 | × | × |
| C | × | 〇 | × |
| D | × | 〇 | 〇 |
以上のようにA~Dまでの4つのリポジトリがあります。AはAI Coding Agentを利用していないので、利用率は3/4=75%となります。そして、利用率ベースのAI Coding Agentの利用数は3となります。しかし、この節の積み上げグラフは、全て、別々にカウントしています。そのため、利用リポジトリ数では4(DがGithubCopilotとCodexCLIの2つ分)となります。 利用率ベースで集計する場合、1つのリポジトリで複数のAI Coding Agentを利用してもカウントは1しか増えませんが、本節の集計方法では複数のAI Coding Agentを利用すると、そのAI Coding Agentの数だけ増えます。 これが何を意味するか。というと、本節でカウントしている619、利用率ベースでカウントした431、これを割ると、1リポジトリあたりで使っているAI Coding Agent数が1.50と分かります。 実は、AI Coding Agent利用しているリポジトリは、既に複数のAI Coding Agentを利用している傾向にあります。
今回、AI Coding Agentのハイブリッドユース。複数のAI Coding Agentを利用しているリポジトリに関する傾向を書いてみました。月に一回このような形でデータの振り返りを行っているわけですが、今回は、Goに関する動きが気持ち悪いなぁ。というのが発端でした。記事にも書いた通り、Goは意外とAI Coding Agent利用者が少ない。という認識でいたのですが、今回、急激に伸び、Rustに追い付く印象がありました。そのため、では、少し深堀してみよう。と思いました。そして、何個か有名リポジトリをのぞいた結果、複数のAI Coding Agentの設定が見つかったので、これは本格的に複数を利用する傾向にあるのかな。という気持ちが強まりました。 AGENTS.mdは過去に解説しましたが、そのようなルールファイルの共通化の流れが出てくると、CLAUDECODE.mdとAGENTS.mdだったり、複数のルールファイルの混在するケースが多くなってくるだろう。という予測がありました。しかし、それはAGENTS.mdのシェアが増えてきたときの問題で・・・という認識ではいましたが、10月あたりから、TOP3に名を連ねるようになったので、あまり無視できない存在にもなったように思いました。そして、実際に計算してみると、思ったより多いなぁ。という印象でした。今回の記事では、単純に考えるとAI Coding Agentを利用しているリポジトリを2つ取り出すと、3つのルールファイルが存在する。という状態なので、あ、結構あるかも。みたいな感触でした。そう考えると、割とみんなルールファイルを重要視し、それの乗り換えや共通化の願い。というのは強いのだなぁ。と改めて感じました。